弊社で設計を担当いたしました双葉町の町消防団第1、第2分団の各屯所が完成し5日、町役場で貸与式が行われ参加してまいりました。
町内に屯所が復活するのは東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後初めてです。
県内外の避難先から団員が地域の消防と防災の担い手として住民の安全・安心を守ろうと誓いを新たに集まっていらっしゃいました。
町消防団には九つの分団があり、各地に屯所を構えていました。しかし、震災と原発事故の影響で全て使えなくなり、活動拠点を失いました。
JR双葉駅周辺の特定復興再生拠点区域(復興拠点)で昨年8月に避難指示が解除され、住民の生活が再開したことから、
町は主に復興拠点内を活動範囲とする第1分団(新山地区)、第2分団(長塚地区)の各屯所を先行して整備いたしました。
ちなみに新たに整備された第2分団屯所の奥に写る旧第2分団屯所。
震災当日、津波被害を受けた地区へポンプ車で救助に向かおうにも、停電で電動シャッターが機能せず、
車を出すことができなかったそうです。そこで、消防団員が力を合わせてシャッターを押し開けました。
正面の時計は地震が発生した2時46分で止まっています。
動き出した双葉町の復興のお手伝いができたことはとても光栄です。